カテゴリ:日記 ( 9 )
世界にむかうひと
ずっとパソコンの調子が悪く、元来の機械音痴も大いに加わって
ひさしぶりのブログ日記です・・。
(ひとまずの解決・・??電気屋さん行きらしいです。)
そうこうしている間にも桜は咲き、新緑の季節を迎えました。
緑は曇り空の瞳のオアシスです*
今年は天候不順が続いていて、気温も作物もアップダウン激しく、
人間だって調子がくるう。
わたしも先週はうっかり久しぶりの風邪をひいてしまいました。
どんより広がる曇や冬のような気温続きでいると、
太陽の光の大切さと、それでも花を咲かせ芽を出そうとする
植物たちの生命力に、感心しきりのこの頃です。
今年の果物たち、おいしく実ってくれるといいのになあ。
祈願祭でもしようかと本気でおもうトレプチ小屋です・・。


お花見時もうんと冷え込んでいたけれど、ドキッとする桜に逢いました。
(ちょっと通ってみよう)と入った学校の敷地の端っこの
人気のない駐車場に立つ、二本の枝垂れ桜。
つぼみをすべて開かせまさに頂点のその桜は、
「今日、ずーっっごく綺麗な人とすれ違っちゃったの!!!」
そんなふうに誰かに言いたくなるような、美しい姿でした。
見ていても桜と空中の境がよくわからなくて、
(これは、この世のものではないかもしれない、、。)綺麗でした・・。

枝垂れ桜の前に、立ったまま画板を抱え鉛筆をさかんに動かしている人がいました。
そのおばあさんの視線をそっと追うと、
咲く花を、というより、枝の流れをとにかく一目散に追いかけている、、、
そんな様子、そんなかんじ。
少し前かがみに、目がじっと見開いてピカピカ光っていて、
腕はものすごい速さで鉛筆を動かして、
自分の視線の先の世界に向かって、一目散に走ってる。
横に来たわたしなんかにはまるで気づかないし。
お年寄りの見た目のはずが、全然ちがうんです。
おばあさんもこの桜にびっくりして、とにかく描き出してしまったのだろうか?
枝垂れ桜とおばあさん、どっちもを見比べながら
(すごい風景を見てしまった・・・)。
忘れがたいツーショットを目撃して、自分もあんなふうに
つくっていけたらいいのだけどなと考えました。

週末のお菓子にするべく買出しに、雨降りの今日は歩いてあちこち行きました。
道の途中、ムベとアケビ、どっちの花も咲いていて、
似てるけど、花は全然違うんだな~と知りました。
走る速度もコースも各々様々、
わたしは、あんなふうに自分の中のちいさな世界に向かっている人にであうと、
やっぱり心惹かれてしまいます。

さて、マイペースてくてく走行??のトレプチ、
それが良いとか悪いとかは全く判りませんが、、、
たまにダッシュしたり転んだり泣いたり笑ったり困ったりしながら、
お菓子を焼いています。
5月の連休も、木曜日と日曜日の店開きです。
[PR]
by trespetits | 2010-04-23 19:34 | 日記
いつも
18日は、トレプチをはじめて9周年、
10年めがスタートしました。

吉祥寺で4年半、小金井にきてお菓子をつくるようになって4年半、
ちょうど半分づつ経ったのだなあ・・・
日曜日の夜、店を片付けながら、ぼんやりと
色んなことをおもいました。
トレプチ一番初日のことは、いつもちゃんと覚えています。
今年の10月18日と同じように、ぴかぴか暑いくらいのお天気でした。

少しづつ変わりながら進みながら、
あの時と同じように、お菓子を焼いてこられたならよいのだけど、
ホントウはどうかなあ。
いつもその時の自分がホントウで、
でも自分では、こうだああだと、説明がつかない毎日でした。
おいしい素材に出逢ったら、それをその素材のおいしいまんまに、
トレプチがつくるカタチにかえて、誰かに届けられたらいいなあ。
秋だねえ、とか、ミカンだねえリンゴだねえ、シナモンだ!とか、
そんなふうにお菓子と毎日が季節になって、一年であるように。
それがトレプチお菓子の願いで、ずっとずっとの目標です。
トレプチは相変わらずちっぽけなまま、(わたしも相変わらずの速度、、)
多くのことは叶わないけれど、せめて
今この場所のこの小屋に立ち寄ってくださる方々に
店を開けるたび、そんなふうに届けられたらいいなと思います。
お世話になってきたみなさま、ありがとうございます。
[PR]
by trespetits | 2009-10-20 18:50 | 日記
くりのおかし

e0162993_2283379.jpg

昼間の陽射しはピカリと暑いのだけど、
朝や夜や雲や夕焼けは、すっかり秋です。
空気と風は、乾いて澄んだ音が鳴る。
今夜は、ちょっとふっくらめのかわいらしい三日月です。
小屋を出るときは、なんだかかわいい欠け具合・・と見上げていたのに
配達の帰り道にはだんだんとおいしそうに見えてきました。
栗とおんなじくらいの色だったので。
おなかもすくころだったのです。

秋の小屋は、毎回クリのお菓子がならんでいます。
バニラで煮る栗は、ふっくりとやさしい味わいのおかしにしたいので
パウンドケーキやマドレーヌになったりします。
今週あるお寺様から戴いた栗は、渋皮のまま煮ました。
背の高~い栗の木の、小さいクリの実です。
こちらは週末タルトにする予定。
秋の間は、毎週、栗むきをするのだけれど、
ただただひたすら栗をむいている時間が、
わたしはどうやら、栗むきが好きなんだ、と最近わかりました。
コトコト プツプツ もわもわ~ ぷう~ん
お鍋のまわりは小さい音といいにおいで満ちていて、楽しいです。
[PR]
by trespetits | 2009-09-25 22:23 | 日記
toc!toc!

e0162993_21171180.jpg













きれいなグリーンのこのリンゴ、
英国原産の「ブラムリー」と言う名前のリンゴです。
生食に美味しく向くように育った日本のリンゴと違い、
料理や加熱に向いた品種なのだそうです。
日本では長野で栽培されているとのこと、
ご紹介してくださった方がいて、トレプチも初めて使ってみることにしました。
食べてみると、少し渋みや酸味がある味わい、
きのうの店では、アッサムティと組み合わせたお菓子になりました。
イギリスの田舎で焼いたお菓子みたいな、気持ち。
焼くと酸味が増して、柔らかな口触り。
珍しいこのリンゴ、しばらく小屋のお菓子になって並びます。

店を閉めていた夏の間も、秋からの作物の出足を探りながら
市場に出る果物を順々に試したり、
秋にお願いする生産者の方に電話をして、様子をうかがう8月でした。
どの農作物も、今年の天候に大きく影響を受けていて、元気を無くしたり、
本来の持ち味が極端に薄らいでしまっているものが
どうやらとても多い様子で、不安な気持ちでした。
素材ありきのトレプチのお菓子にとって、実りの季節は
ほんとうなら一年の中でも心待ちにする時期です。
普段よりもっともっとアンテナをめぐらし、手にしてみる果物と、
お菓子になったその先にいるお客さんを想像する狭間で、
う~ん・・・とうなってしまう台所の時間が、なんだか多いこの頃です。
一年かけて大事に育ててきた生産者の方々は、
きっとほんとうに、本当にしょんぼりだろうなあと思います。
食べたお客さんががっかりするなら、農家の方も、私だって、
同じように、もっともっとしょんぼりなのです。
こんなふうにずっと悩んだ結果、
太陽に恵まれず育ってしまった今年のどんな果物にも、
だからこそ、希望を持って向き合うことに決めました。
どうしたらいいかなあ?
他の材料とのバランスを調節していくその間も
まだまだつたない今のトレプチを、思い知ってばかりです。
その時の、最善を尽くしたいです。
わたしのほんとうの理想は、材料とお客さんの、真ん中の一点にあります。
(その一点はすっごくちいさくてムズカシイのだけど。)
素材に無理をさせて、足し算だらけの味にはつくりたくない、、。
すこしづつ変えたり戻ったり、そんな毎日。
こういうことを書くのは店としてどうなの??と考えたけど、
今日は書いておくことにしました。
(お~い、くだものくん、お菓子にしたいんだよ、、、どうしたらいいかな、、?)
細く遠くなってしまった材料たちの、ほんとうのエネルギーのいる場所に、
いつもにまして話しかけてみようって、決めました。
(そして、わたし自身にも、、なのでした、、、)
[PR]
by trespetits | 2009-09-11 21:13 | 日記
夏色
七夕がすぎてしまった。
七夕に見た夜空は、不思議な空でした。
今年は笹も短冊も書かなかったけど、むにゃむにゃお願いしました。

夏の夕方はすごく夏らしく、夕方らしい空気になる。
夕方の時間に自転車をこいでいると、
人も動物も植物も、太陽をくぐりぬけてみんながほっと息をついているのが、
なんだかやさしい。
暑かった今日も、みなさんおつかれさま。
ここしばらく、何層にもさがる霧のカーテンを開けても開けても
空が混ざって見えてこないような日が多くて、
(先はこのまま、カーテンが続くのでしょうか・・・?)
と、ダークな不安がチラリとよぎったもしたけれど、
そんなときもあるさと、見えないところを抜ける時を待ちながら
てくてく歩くことにしていました。
こういうときは、右手と左手に持っている何かのバランスが
不釣合いになっているようなこと。
ああそうだと、大事そうなものほど手放すことにする。
引き出しに仕舞ったり、川に魚を放つように
バイバーイまたね~・・・みたいな感じのこと。
わたしに必要なものは、大概が小さくてすくないものなのだ。

日曜日の小屋は、夏の色でした。
お客さんたちがお菓子を見てワイワイ楽しそうにしていて
(じゃあよかった!)と安心したりびっくりしたり、しました。
今日はこれからつくってみたいものをおでこの辺りにのせ、
図書館で地図を広げたり、文字や単語とか、材料をみつけたいなぁとゆく。
わたしは日本も世界も、行ったことの無い場所ばかりなので
空想や想像の旅が、源です。
知らない場所ばかりなのは、ときに自信のなさも呼ぶけれど、
外も中も自由に行ったり来たり、まぜこぜもできる楽しさがあるのでした。
夏色の、わたしのお菓子ができますように。
[PR]
by trespetits | 2009-07-13 22:00 | 日記
トレプチ小屋、もうすぐ2才。
上水沿いの花栽培の畑で、ラベンダー摘みました。
畑のお母さん(みなさんがそう呼んでる)が、
これ摘むのイライラするからヤなのよ・・・とつぶやくので、
ハイ!!自分で摘みます!!!
(細くて茂っているので、一本一本とるのは確かにたいへんなのだ。)
ミツバチがぶんぶん花のまわりに飛んで、せっせと蜜をあつめてる。
追跡して食べたい・・・と、毎年ラベンダーハチミツの味を妄想する。
野菜売り場の脇に茂った黄色い木苺、
食べていいわよーのお言葉に甘えてもぐもぐ。
(これも売ってません。残念。)
オレンジに熟した実は、ぷーんと口の中で香って甘い。
別の畑でズッキーニと甘長とうをどっさり、
片隅にひそやかに咲いた山アジサイの、小さな鉢も自転車積んで
小屋にむかいました。

おかげさまで今月末、小金井のトレプチ小屋は2周年をむかえます。
吉祥寺から小金井と、出会ってきたたくさんの皆さま、
お菓子を召し上がってくださるお客様に、心から感謝いたします。
ありがとうございます。

e0162993_1453796.jpg

[PR]
by trespetits | 2009-06-19 14:58 | 日記
まっすぐな人
夕方からお客様が途絶えて本を読んでいたのだけど
それもひとしきり、スコーンの試作をした。
案の定ふくらまないな・・・とオーブンをのぞいていると、
7時の振り子が鳴り看板を仕舞いに表へ出ました。
嵐のように吹いていた風が、雨雲をぐんぐん流して
青くなった夜空と雲の隙間に、弱い光の星がみえました。
お菓子を売る合間合間に、空ばかり見上げてた日曜日でした。
最近は夕方から夜までの、薄明かりの時間が長くて
その時間がちょっと好きだったりします。
5月の半ばすぎ。
小屋の庭は雑草ともども緑があふれてきて、
小さな花を咲かせてくれています。
お客さんが縁側でぼんやり草木をながめているのを
見ているのも、好きです。
今日の小屋は、さくらんぼや(クラフティオイシイデス*)新生姜、
太って安くなったアスパラ、ちょっと気の早いスモモ、
いつも寄る八百屋さんが「うまい。」とうなずくから
思い切ってのハウス無花果はロールケーキ。(オイシカッタ)
春からふんばってくれてる、やっぱり人気者イチゴやレモン、
畑で買った、世にも不思議な色したジャーマンアイリス、
グリーンの紫陽花。
四季の移動はなんとなく、早足気味のようす。

母の日が開けてすぐ、原種からかわらない姿のまま守られている、
果物の畑へ行ってきました。
今流通しているそれと、頭にいくら浮かべても
直ぐには結びつかないくらい、本質が違っていて、
いったいどれ程の人間の意図が入って、今があるのだろう‥と
驚くばかりでした。
本来的な命を絶やさぬようにひっそりと、強くて真っ直ぐな意志で、
守っていらっしゃるその方への、静かで熱い感動と尊敬と、
じゃあ私はどうしたらいいのかなあ‥?という想いで、
今週は何日も考え続けてしまいました。
心動かされるものの後ろを、改めて実感・体感です。
感動して考え込んだりもするけど、そんな人のいる場所へ
(また行こう!!)と思います。
[PR]
by trespetits | 2009-05-17 21:24 | 日記
タビトボダイジュ
このごろずっと、旅に出ていたみたいです。
旅といってもそれは
小屋の台所にあるオーヴンの奥へだったり、
遠雷轟く水墨画の中だったり
近くてとても遠い場所への旅でした。
旅の途中でわたしが見たのは、
宇宙の遠くとおく、果てしない世界のようで、
感動や発見を飛び越えて、大きな大きなショックでした。
(こんなの絶対間に合わないで死んじゃうよ!!)
とても辛かった。
取り替えたられたオーヴンのモーターは、
業者さんいわく「正しいモーター」なんだそうで、
「正しくないモーター」と、ずーっと付き合ってきたらしい私と
焼きたいトレプチのお菓子とはすんなり繋がらず、ため息をついた。

世界をぐるっとめぐって、ふと気づくと
もう一度今のトレプチの場所に戻っていました。
自分とはずっとずっと離れた’新しい’世界、
知りたいと思っていたその世界は、
ずっと先にあるのはどうやら確かだけれど、
「自分の心とかけ離れた、新しい」というのとは、
ちょっと違う気がしました。
なんだか文章では上手く表現できないけれど、
旅の途中で出逢ったいろんなことや
わたしに日々湧いてくる、(わー、これやりたいな!)
とおもうあれこれの根底には、どうやら
共通する粒がみつかりました。
目には見えないチビ粒なのですが、
ふさがってしまったわたしの耳にすこしだけ、空気が流れました。
変わりながら変わらないでいることは、
進んでいることなんだよって、言ってくれたひとがいます。
わたしにとって、だいじな言葉です。

最近のトレプチ小屋は、そらまめやタンカン、
ちいさい春の印が薫ってます。
季節を迎えるたびにくりかえし焼いてきた
なんでもない焼き菓子が、
わたしはとってもとっても好きです。
[PR]
by trespetits | 2009-03-16 20:41 | 日記
これから
久しぶりの日誌です。
昨年秋ごろからのわたしは、小屋の周りから離れず
トレプチのこと、お菓子をつくることだけにひたすら没頭していて
これまで以上につきっきりに
「トレプチ」と向き合う期間だった気がします。
この間に、hpはコンパクトなブログになりました。
一年間で多くのことはできなかったけれど、
自分の中では(進歩できたかな?)とおもえるところも
少し、ありました。

「トレプチ」がこの場所にきてから一年半ほどが経ち、
小屋とお菓子と私は、ようやくお互いの心が
ほぐれてきはじめたのかもしれません。
なんでも時間のかかる、トレプチです。

ちょっとずつ近づいたり、離れてみたり、
できるだけ肩の力は抜いて、よりいいものをつくりましょう、
誰かに楽しい時間が伝わるように
力を合わせて、ひとつひとつやっていきましょう、、、
・・・今の小屋とお菓子とわたしの目標は、こんな感じかも。

小屋とお菓子とわたしと、それから、
トレプチの扉を叩いてくださるお客さん。
トレプチの扉は、私や誰かや出来事の入り口で、
そうしてきっと、まだまだその先に、続いていくんです。

心の扉に飛び込んできたものを
お菓子というかたち、手元の作業に反映させて、
誰かに届ける。
広くおおきな風景をみつめながら、毎日の小さなことを重ねる。
それを繰り返しながら、進んでいけたらいいなあと思います。
(すごくたいへんそうだけど、、でもきっとたのしい!)

さてさて、年明けすぐのわたしに飛び込んできたのは、
言葉に変えると、’和’と’色’。
う~・・・ん?どうなるのかなー!楽しみです。
[PR]
by trespetits | 2009-01-05 21:45 | 日記